デイ・アフター・トゥモローと政治

 アメリカの新聞のレビュー(http://www.chireader.com/movies/archives/2004/0604/060404.html)の内容と読んだ感想。
 内容を簡単にまとめると、いつものくだらないハリウッド映画なんだけれど、扱っているテーマは深刻で、しかもブッシュ政権は環境問題軽視の姿勢だから、少なくとも人々に現政権の問題点について考えさせるきっかけにはなる。しかしそれにしても映画はくだらないけど・・・こういう映画が現実にいい影響を与えうるかどうかは大統領選挙の結果でわかるだろう、ということ。
 環境問題に熱心なことで有名な民主党のゴアもこの映画に対して(おそらくつまらないと知りながら)肯定的なコメントを出したらしい。もちろん環境問題に人々を振り向かせるきっかけになるからだろう。ただし、放っておくとこんな恐いことがおきますよ、といういささか安っぽい(レビューのタイトルを借りるとポップコーン的な)脅しがいつもでもつかはいささか疑問ではある。映画では北半球の国々(つまり先進国)がだめになっていき南の発展途上国アメリカ人の場合メキシコ)に避難する。もちろんわかりやすい皮肉だが、現実の環境問題ではやはり発展途上国に最初に深刻な影響が出るだろう。その時アメリカ人が大量消費をやめるとも思えない。もちろんレビューの筆者もそれはわかっているんだが、こういう映画に頼らなければならないほどアメリカのメディアでの環境問題への関心は低いのだろう。果たしてこの映画の影響で環境問題を考慮して投票する人は本当に増えるんだろうか?